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これまで資産運用・NISA関係・投資用語シリーズについてお話ししてきました。
資産運用を取り入れることは将来に向けて大切なことですが、「資産運用」に固執し大切なこと、優先すべきことを見失っている人も見かけます。
そこで今回は資産運用より大切なこと、優先すべきことについてお話ししていきます。
資産運用はあくまでもツールであり、目的ではない
皆さんは何のために資産運用をしていますか?
教育資金、住宅資金、老後の資金、日々の生活資金など資産運用の目的は人それぞれです。また将来叶えたい夢や実現したい目標も人それぞれ違うと思います。
その夢や目標に係る費用が、ライフプランキャッシュフローのシミュレーション分析で不足している場合には、資産運用を取り入れてお金にも働いてもらう必要があります。
ですが、もし仮にいま既に持っている資産でその叶えたい夢や目標が実現でき、インフレを加味しても、過不足なく生活していけるのであれば資産運用は本当に必要なのでしょうか?
クライアントの方とお話ししていると、なんとなく資産運用をすることが目的になっていることがあります。資産運用をすることが趣味であるならばそれもいいと思いますが、多くのクライアントは「周りがやっているから」「なんとなく将来が不安だから」といった理由でご相談にくることが多々あります。
そんな時にお伝えするのが「資産運用はあくまでも夢や目標を叶えるためのツールでしかない」ということ。資産運用にはリスクがあります。まずは夢や目標に必要な資金について考え計算し、不足分を補う手段のひとつして資産運用を取り入れ、過分にならないように必要最低限なリスクの範囲でやっていくべきだと思います。
将来に向けての資産運用も大事だが、いまを生きることも大事
以前の記事で、資産運用は将来への種まきだとお話ししました。将来の自分がHAPPYな人生を歩むために、今から種蒔きをすることは大切です。ですが一方で「現在の人生」も将来と同じくらい大切です。
投資を優先するあまり、いまの生活を犠牲にする必要はありません。現在を犠牲にして得られた将来の喜びはきっと最期に振り返った時に恐らく後悔することになるでしょう。後悔しないためにも現在を大切にし美味しいものを食べたり、行きたい場所に行ったり、居心地の良い友達や大好きな家族と楽しい時間「いまという時間」を過ごしましょう。
とは言え将来のHAPPYな生活も大事なので、バランスをとることも大切です。具体的には、過去記事で3つの財布分けでお話ししていますが、①生活防衛費②目的資金(現在~5年以内に使う資金)③運用資金に分けましょう。
各財布の比率は人それぞれです。現在から5年以内に使う資金(楽しむための資金、どうしても必要な資金)を計算し、この範囲でいまを楽しみましょう。
資産運用だけではなく、自分への投資も大切
また投資は、お金を運用する資産運用だけではありません。自分への投資「自己投資」も忘れてはいけません。
最近はNISAが広まった影響で、昔に比べて若い世代も投資に対して距離感が近くなっていると感じる一方で、投資への意識が高い人ほど自分への投資が疎かになっている気がします。
支出の削減が資産運用の資金を捻出するひとつの方法ですが、収入をあげることができれば支出は維持しながら投資資金を捻出することができます。この「収入を上げる」方法は、例えば会社員であれば資格手当のために勉強したり、副業が可能であれば新しいスキルを習得する。個人事業主であれば売上を拡大するために、環境に投資したり新しいスキルを習得するために学ぶなどがあると思います。
自己投資は「現在を楽しむこと」と「将来の自分の収入を上げる」この二つに対する素晴らしい投資です。
事例を参照しながらまとめ
とあるクライアントから「これからの3年間はどうしても支出が1.5倍~2倍くらいになってしまい、毎年の収支がギリギリの状況。確定拠出年金はやっていて会社の株もあるが、少しでも収支を改善し将来に向けてNISAで資産運用をしたい。そのためならマラソン(アマチュアの全国大会出場)をやめてもいいかなと考えている。」というご相談を頂きました。
そこで一度ライフプランとキャッシュフローを作成してみると、現在の金融資産残高(確定拠出年金の運用額、持株の評価損益、退職金見込み額、現金残高)で、いまの段階では100歳まで金融資産残高が尽きない状況でした。
この方もファイナンシャルプランナーに相談していなければ、ここまで執筆したように「資産運用が目的」になってしまっていて、収支がギリギリかもしれないが金融資産残高を取り崩さずに生活はできているという「いまの状況」にきちんとフォーカスできておらず、大切な「自分への投資(マラソンをすることで、生きがいや健康づくり)」を疎かにしていたことでしょう。一人ではなかなか気が付きにくいことも、客観的に見ることで見える世界があります。
株式会社ウィンカムは、客観的にクライアントに対してアドバイスさせていただきます。ぜひ一度皆さんもご相談ください!!!
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