年収の壁の崩壊とは

2023年9月24日に年収の壁が取り壊される!という報道が各社より報じられ、政府も具体的な対策案について

検討を進めているとのことで、今回はこのトピックスについてまとめていきます。

目次

年収の壁とは

年収の壁とは、配偶者の扶養との関係性です。

企業などに勤め厚生年金や健康保険に加入している配偶者の扶養に入っている人は、

自分で社会保険料を支払わなくても、基礎年金を受給できるほか、保険診療を受けることができます

この「年収の壁」とは、配偶者の扶養に入りパートなどで働く人が、一定の年収額を超えると扶養が外れて、

自身で年金や医療の社会保険料の負担が生じ、手取りの収入が減るというものです。

年収の壁その1~106万円の壁~

パートで年収100万円の40歳のAさんはいま夫の扶養内で、社保が6000円引かれ、手取りは994,000円です。

それが年収106万円になると、扶養が外れ、社保が165,393円、税金5000円となり手取りが、889,607円となります。

なぜかという扶養を外れると、自身で健康保険、介護保険、厚生年金を支払わないといけないからです。

従業員が101人以上の企業などで働く人は、年収が106万円を超えると扶養を外れ、

厚生年金や健康保険の保険料の支払いによって手取りが減り、おおむね125万円までその状態が続きます。

頑張って20万円分多く働いても手取りがほぼ一緒となると、就業調整をして、超えないようにするのは当然です。

年収の壁その2~130万円の壁~

もう一つの年収の壁が130万円の壁です。

これは、従業員数が100人以下企業や、業種により、厚生年金の適用対象外の職場で勤務する人は、

年収が130万円を超えると、扶養を外れ、手取りに関しては、減るor変わらないという現象がおきます。

もちろん将来貰える年金は自身で厚生年金に加入しているので、増えますが、106万円の壁同様に

一生懸命働いても、逆転現象が起きます。

なぜこの壁が問題なのか

昨今問題としてよく取り上げられる人手不足にも、この壁が大きく影響しています。

自身のクライアントの中にも、専業主婦の方で、ある程度子育てが落ち着いてパートとして働いているけれど、

この年収の壁の影響で、月の労働時間をコントロールしたり、年末になると、年収の壁が迫っているので

シフトを週2回に調整せざるを得ないという方もいらっしゃいます。

野村総合研究所が2022年9月に行った調査では、配偶者がいてパートやアルバイトとして働く全国の20歳から69歳の

女性約3000人のうち、61.9%が「就業調整」をしていると回答、38.1%の「調整していない」を大きく上回りました

また59.4%が、賃金値上げの影響による、時給の上昇によって、以前より「就業調整」をせざるを得なくなったと

感じた経験があると回答している。

さらに年収の壁を超えても手取りが減らないのであれば年収が多くなるよう働きたいかと尋ねたところ

「とてもそう思う」が36.8%、「まあそう思う」が42.1%と、あわせて80%近く

年収が多くなるように働きたいと考えていることがわかったとのことで、世間と制度のギャップが生まれています。

政府の対策

そこで政府は、106万円の壁に対しては、125万円を超えると手取り年収が増加するので、

その水準までは、働いた分だけ手取りに反映されるように、手当を支給したり、賃上げを行った企業に対して、

1人当たり最大50万円の助成金を出すように検討しているとのこと。

また130万円の壁に対しては、130万円を超えても、一時的な増収であれば、連続して2年までは扶養に残れるように

する方向で調整を進めているとのことです。※正式決定前のため変更の可能性あり

個人的な考え

個人的には、この制度の変更検討は、歓迎すべきことだと思います。

ただ、扶養から外れることで、厚生年金や健康保険に加入ができると将来の年金が増えたり

傷病手当金出産手当金を受け取れるメリットもあります。

最後に

ご覧いただきありがとうございます。

今後どうなるのか動向を注視する必要がありますが

キャッシュフロー表を作成することで、

「いま」だけをみて、

「手取りが減るから扶養内に留まろう」とするのでは

なく、10年20年を先を見据えて、様々な側面から検討

すべきかと思います。

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